ロクリンシャ

三柱の人狼とそのなかま達による体当たり座談会系集団の活動報告(公式HP:rokurinsya.wixsite.com/rokurinsya & 公式Twitter:https://twitter.com/rokurinsya007)

ロクリンシャ、それは三柱の人狼とそのなかま達による体当たり座談会系集団の活動報告
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座談会:『絶対に見るべき最強の展覧会はこれだ!アートランナーが往く東京美術館マラソン2016秋』 ~宇宙と芸術展編~

企画の趣旨はイントロダクション参照。

今回は六本木最後の刺客、『宇宙と芸術展』を駆け抜けます。

エントリーNo.3『宇宙と芸術展』(森美術館

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 森美術館は、2016年7月30日(土)から2017年1月9日(月・祝)まで、「宇宙と芸術展」を開催します。 宇宙は古来、人間にとって永遠の関心事であり、また信仰と研究の対象として、世界各地の芸術の中で表現され、多くの物語を生み出してきました。本展では、隕石や化石、ダ・ヴィンチガリレオ・ガリレイ等の歴史的な天文学資料、曼荼羅や日本最古のSF小説ともいえる「竹取物語」、そして現代アーティストによるインスタレーションや、宇宙開発の最前線に至るまで、古今東西ジャンルを超えた多様な出展物約200点を一挙公開。「人は宇宙をどう見てきたか?」、「宇宙という時空間」、「新しい生命観―宇宙人はいるのか?」、「宇宙旅行と人間の未来」の4つのセクションで構成し、未来に向かっての新たな宇宙観、人間観を提示することを試みます。2016年夏、六本木を宇宙の入り口として「私たちはどこから来てどこへ向かうのか」を探る旅となる本展にご期待ください。

公式サイトより)

13時頃 森ビルエレベーターにて

さいとう:ここの展示の予習は全然してないけど、一体どんな展示が見れるの? なんかテーマが漠然としてるんだけど。

いの:実は俺、1回来てるから知ってるんだけどさ。

さいとう:は?マジで?

みつぼり:2回来たいくらい良かったの?

いの:感想については、先入観与えたくないからね。まだ言わないでおきます。

 

 ~1時間ほどで展覧会を見終え、感想タイム突入~

 

みつぼり:えー、だいぶ時間が押してるので、上野に向かう電車の中ですが、感想戦やりましょう。まずいのくんから。

いの:はっきり言ってハズレだと思う。

みつぼり:2回見に行ったのに?

いの:べつにオススメしたくて今回の候補に入れたわけじゃないけど・・・このがっかり感を共有したかったというか。いや、俺ももっと楽しいものが見れると思ったんだよね、最初は。コンセプト的にはそそられるじゃん。宇宙みんな好きでしょ? でもさあ、いくらなんでもごった煮すぎません? 何を観せたかったのか全然みえてこない。途中、アートでもなんでもないただのガガーリンの写真とかあるじゃん。

みつぼり:あったね(笑)

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いの:宇宙開発の歴史について学ぼうってのならいいけど、そういう流れもくそもなくただ写真だけポンと置かれてもさあ。途中にあった中途半端な宇宙人コーナーみたいなのも、例えばさ、「人類は宇宙人をどうイメージしてきたのか」みたいなものを体系的に見せてくれれば、きっと興味深い展示になったと思うよ。内情は知らないけどさ、森美術館の担当者のみなさんが、「宇宙」ってでっかいお題だけ渡されて、各々「俺はこれやりたい」「私はこれ」みたいな感じで、好き勝手に収集したものを筋道立てずにそのまま見せられた感じ。

さいとう:そうだね。

いの:まああとは、初回に行ったときに調整中で見れなかったチームラボの展示が観れて、すっきりしたなと。腐すにしても目玉展示を見ずにというわけにもいかないので。

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みつぼり:あのゲームラボってのは有名な何かなの?

いの:それはゲーム雑誌ね。チームラボは、クリエイター集団みたいな人たちの会社で、こういう展覧会以外にも、イベントの舞台演出とか、神社のライトアップ手がけたりとか、子どもが気軽にアートと触れ合える企画なんかをやったりしてるとこ。

みつぼり:ちょっと前に、渋谷で岡本太郎の絵にらくがきしてた集団?

いの:あれは Chim↑Pom(ちんぽむ)。

みつぼり:あー、それそれ。久々に聞いたよ。

さいとう:カオス*ラウンジではなくて。

いの:カオス*ラウンジではない(笑) まあとにかく、チームラボの展示も含めて、期待外れな展覧会だったなあというのが率直なところです。次はみつぼり?

みつぼり:僕もいのくんと意見はほぼ同じ。観るべきところが無いってのが正直なところで、コンセプトに対する掘り下げがやっぱり弱い。でも一応は、ひとつひとつの物は良い物を置いてるんだろうという目で途中まで見てたんだけど、冷静になってみると、現代の画家さんの絵や立体物が、果たしてああいう場を貸し切って観せるほどの物を出してるのかっていう気持ちになっちゃって。もちろん、森美術館自体そういう、まだ価値の定まってないような先鋭的なアートを展示するのを強みとしているのは分かるんだけど。でも美術館の展示としてさ、例えばレオナルド・ダ・ヴィンチ天文学の理論の本があったけど、中身に触れるわけでもなく、ページ開いて「これがダ・ヴィンチ天文学の本です」で終わりじゃ、それは手抜きでしょ。

いの:うつろ舟(※江戸時代、茨城県の海岸で目撃されたと言われる、UFOのような謎の物体)の展示も、目玉展示のひとつだろうに、いい加減だったよね。

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みつぼり:あれも、裏打ちをするような資料とか文献とか、何も明示してないし置いてないわけだから、はっきり言って『ムー』を飾ってるようなもんであって。

いの:断片的なイメージの連続で、その先の知的好奇心を満たそうって需要に答えてくれないんだよね。家でディスカバリーチャンネル観てた方が良かった。

みつぼり:江戸時代の出版物から図版持ってきてるんだからさ、絵と一緒に書かれてる解説の現代語訳でも横に並べるくらいしないといけないでしょ。やっぱり企画倒れですよねーっていう。金払って行くもんじゃねえや。

いの:1600円は払えないよね。

さいとう:いや、お前は合わせて3400円あの展示に払ってるんだよな(笑)

いの:まあ、そうね(笑)

みつぼり:さいとうくんはどうだった?

さいとう:まあ、とっちらかり方は言わずもがなというか、文化祭か秘宝館みたい。ポイントポイントでテンション上がる展示はあったけどね。

みつぼり:たとえば?

さいとう:いや、もう完全に、流星刀なんだけど。

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 ※明治時代、榎本武揚の依頼により、富山県に落下した隕石を刀工の岡吉国宗が日本刀に加工したもの。2本作られた長刀のうちもう1本は、当時の皇太子(後の大正天皇)に献上された。

いの:俺もあれは良かった(笑) 榎本武揚にはロマンがあるよね。

さいとう:あと、でっかい日時計みたいなやつ(コンラッドショウクロスの「タイムピース」)、俺あれ10分くらい見てた。

いの:あれ良いかなあ。

さいとう:楽しかったよ。ボケーっと見れて。あと楽しかったのは、昔のアメコミの火星人襲来みたいなイラストに書かれた、荒俣宏の解説だとか。

みつぼり:確かに単体としては面白いかもしれないけどさー。あれがどこか地方でさ、福島市のUFOふれあい館みたいなところでやるならいいのかもしれないけどさ、六本木の一等地で1600円払って見るもんじゃないでしょ。

さいとう:そういう意味では、今回の5件の展覧会をまわる上で、ちょうど中間の箸休め的な感じで良かったんじゃないの。1600円は許さないけど。

いの:まあ、最後にひとつ擁護しておくとさ、森美術館自体は、結構好きな美術館ではあるんですよ。何度か足を運んでるんだけど、2012年の会田誠展とか、2015年のディン・Q・レ展とか、間違いなく良かった。図録買っちゃったし。同時に今回と同じくらい、何も得られず終わるような展覧会に出くわすことも少なくないけど。それでも懲りずにまた観に行ってしまうのは、テーマ設定が毎回バラエティ豊かで面白そうに見せてくるんだよね。美術館の出口に過去の展覧会のポスター飾ってあるけど、これ見てみたかったなぁって思うのいっぱいあるもんね。

みつぼり:ジャケ買いみたいなもんですね。

いの:そうそう(笑)ジャケ買いしたくなる美術館。

 

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 ※ 『宇宙と芸術展』 は一部撮影OKの展示がありましたので、その 展示物の中から写真を掲載させて頂いております。

(文責:いの)