ロクリンシャ

三柱の人狼とそのなかま達による体当たり座談会系集団の活動報告(公式HP:rokurinsya.wixsite.com/rokurinsya & 公式Twitter:https://twitter.com/rokurinsya007)

ロクリンシャ、それは三柱の人狼とそのなかま達による体当たり座談会系集団の活動報告
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座談会:『絶対に見るべき最強の展覧会はこれだ!アートランナーが往く東京美術館マラソン2016秋』 ~ダリ展、鈴木其一展編~

企画の趣旨はイントロダクション参照。

今回は『ダリ展』(国立新美術館)と『鈴木基一 江戸琳派の旗手』(サントリー美術館)を駆け抜けます。

 

エントリーNo.1『ダリ展』(国立新美術館

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 スペインに生まれたサルバドール・ダリ(1904年-89年)は、もっとも有名な20世紀の芸術家の一人です。1929年に彗星のようにパリの美術界に登場し、シュルレアリスムを代表する画家として活躍しますが、やがてアメリカに進出、大きな成功と人気を獲得します。その一方で、映画や演劇、ファッションなどの異分野へも積極的に参画して、ウォルト・ディズニーやエルザ・スキャパレリなどとコラボレーションを行い、次々と著作を発表して、ジャーナリズムやメディアにも盛んに登場しました。芸術と芸術家のあり方を変革したダリは、まさに現代美術の先駆者の一人ということができるでしょう。本展は、ガラ=サルバドール・ダリ財団(フィゲラス)、サルバドール・ダリ美術館(フロリダ州セント・ピーターズバーグ)、国立ソフィア王妃芸術センター(マドリード)という世界の3つの主要なダリ・コレクションから招来される作品を中心に、国内所蔵の重要作品を加えて、約250点によって多面的なダリの世界を紹介する、日本では約10年ぶりとなる本格的な回顧展です。 

公式サイトより)

10月9日9時30分。乃木坂駅

すでに駅構内まで、開場を待つ人の列が伸びていた。

さいとう:今日、17時30分までに5か所まわるんだよな? 移動時間も考えると、1か所につき1時間ちょっとくらい?相当きつくない?

みつぼり:1時間そこらでダリ見ようとしてる人間、ここにいる中で俺ら以外いねえぞマジで。

いの:まあ、東京国立博物館の平安の秘仏展(エントリーNo.4)なんかは1時間もかからないだろうから、そこらへんで上手いこと時間調整しましょうや。

さいとう:そんなこと言ってみつぼりが仏像にドはまりしたらどうすんだよ。

いの:みつぼりくん、仏像みたいな頭(坊主)してるもんね。

みつぼり:毎回仕上げてくるからね俺は。いや、昨日さ、職場の人に「みつぼり君週末なんかあるの」って聞かれたから、「美術館行くんすよ。ダリ展と、あと鈴木とぉ~、宇宙とぉ~」って言ったら、「3件も!?」って返されて、「いや、5件です」って。

さいとう:www

いの:www

みつぼり:「5件は・・・無いんじゃないかなぁ」って真剣に言われて。

さいとう:前代未聞でしょ。

いの:まあ、詰め込むからこそ見えてくるものがあるかもしれないよ? じゃあ、列に並んでる間にさ、それぞれの美術館歴というか、アート体験歴というか、そういうのを一度確認しておかない?

 

【アートランナーその1 さいとう】

今回のランナーの中で最も美術館と縁遠い。

中学の頃の夏休みの宿題で、上野の美術館の常設展に嫌々行ったくらい。あとは大学時代のアルフォンス・ミュシャ展と、先日アニメの原画展に行った程度くらいにしか興味がない。

ギャラリーフェイク』の熱心な読者であり、『なんでも鑑定団』の熱心な視聴者である強みを生かすことができるか要注目。

【アートランナーその2 みつぼり】

美術館といえばデートスポット。女がいた頃はしばしば足を運んでいた。美術品と対峙した時は、細かいことは分からないので、「好き・嫌い」「上手い・下手」という野性的な感覚に任せて鑑賞している。

【アートランナーその3 いの】

なんだかんだで美術館には比較的足を運ぶ。難しいことはよく分かっていないエンジョイ勢。

大学時代に評論や現代思想的なところに手を突っ込みかけてすぐ止めたので、現代アート的なところに多少の関心があるらしいが、貧困層の出自であるためか、どこか自分の居場所が美術館という場所には無いような感覚を持っているらしい。

 

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 (そうこうしているうちに、券売所まで到着)

 

さいとう:ダリ3枚!

いの:なんか、さいとうが言うと居酒屋の注文みたいwww 

さいとう:なんでだよ、合ってるだろダリ3枚で!

みつぼり:それ以外に無いけど、言い方の勢いがさw で、会場に入ったらどうするの? 自由行動?

いの:各会場内では自由行動で、見終わったら集まってその展覧会の感想を発表し合う、というのでどうでしょう。

さいとう:よし、それでいこうそれで!

 

~1時間半ほどで展覧会を見終え、感想タイム突入~

 

いの:さて、まずは最初の展覧会でございましたが、どうだったっすかね。まとまってなくていいから、ファーストインプレッションとして感じたところを語ってみてください。

みつぼり:じゃあ俺から言っていい? あんまり楽しめなかったってのが正直なところかなー。やっぱり現代芸術だからさ、読み解かれるために描かれてるじゃない。絵一枚見せられても完結しないんだよね。その作品を読み解くって力が僕には足りなくって、書かれてる解説を読んでやっと輪郭が見えてくるんだけど、絵そのものの魅力で圧倒されるようなものじゃなかった。だから、ピンとこなかったんだよね。印象に残ってるのは、ダリと猫と椅子が宙に浮いてる写真なんだけど・・・。

いの:俺もそれ好き。

みつぼり:あれがいいと思っちゃったんだよ俺も。でもあれはたぶんダリという作家の本筋の作品じゃないだろうなと思った時に、自分の好きな画家ではないんだろうなあと思ってしまったんだよね。第一印象としてはそんな感じかな。いの君は?

いの:俺はねー、劇団イヌカレーを思い出した

みつぼり:なんだっけ、『魔法少女まどか☆マギカ』だっけ。

いの:そうそう。まどマギで異空間のデザインをやってた人たちね。ああいう世界観に通じる絵がいくつもあって、受け継がれているものを感じた。ダリ展のメインのひとつ「奇妙なものたち」(公式サイトで見れます)って絵なんかはイヌカレー色濃いよね。

みつぼり:言われてみればそうかもな。途中にあったラフスケッチみたいなので、女の人の頭がたんぽぽになってる絵とかね。 

いの:あとはねー、ダリの奥さんのガラさん。色んな絵の中に描かれているんだけど、これってダリファン的にはどう映ってるんだろうっていう。要は、ジョン・レノンにとってのオノ・ヨーコみたいに、ジョンのアルバムの中にヨーコの曲が入ってるの邪魔なんだけどみたいな。

みつぼり:ふふっ。

いの:芸術家にとってのミューズがファンにとってのミューズとは限らんぞと。そこらへんをダリファンはどう受け止めてるんだろうってのは気になった。

みつぼり:こんなブス描いてんじゃねえよっていう。

いの:そうそう。あとはねー、好きな絵について話そうか。戦後にダリが原子物理学に興味を持った時期の絵が良くてさ。特に「ラファエロの聖母の最高速度」(公式サイトで見れます)、これ好き!

さいとう:タイトルいかしてるよな。

いの:うん、平沢進の曲名みたいでいかしてる。なんだろうね、こういうレトロなコンピューターワールド感が性癖としてグッとくるんだよね。アートと科学の融合みたいなのって萌えるんすよ。

さいとう:昔のテクノのPVみたいな。

いの:あー、まさしくそんな感じ。『世界タービン』みたいな感じ。

みつぼり:シンディー・ローパーのPVみたいな。

いの:どんなんだっけ(笑)

みつぼり:『ハイスクールはダンステリア』のPVの、1分30秒あたりからの一連のところ。

いの:ああーなるほど、この当時の最先端技術を手に入れて、はしゃいじゃってる感じいいね(笑)

さいとう:あとは何かある?

いの:ダリって人の人物像にもう少し迫ってほしかったかな。エピソードには事欠かない人なんだろうからさ。同時代を生きていた人からすれば、世間を賑わす芸術家として、ゴシップ的なところ、パフォーマンス的なところ含めてのダリだったんだと思う。事前にちょっと予習してきた中で面白いと思ったのが、ダリってヒトラー支持者だったらしいんだよね。

みつぼり:へー、そうなん?

いの:どこまで本気だったのか分からないけどね。周りがアンチヒトラーの中で逆張りして目立ちたかっただけなのかもしれないし。このあたり掘り下げたら面白い気がするし、実際ヒトラー関連の絵も描いてたりするんだけど、展覧会では全く触れられてなかったよね。

みつぼり:無かったよな。

いの:1点も無かったのはちょっとね、肩透かしだった。

みつぼり:いの君的にダリ展はよかった?

いの:どっちかといえばイマイチ寄りかな。事前のネットでの予習と、生で絵を見た時の感動に差が無かったんだよね。確かに面白い絵はたくさんあるんだけど、直接展覧会で見ることによる発見は少なかったなあ。はい、じゃあ最後にさいとう君。

さいとう:俺はけっこう楽しかったよ。ポストカード買っちゃったしね。いのはネットの画像で見ても生で見ても同じって言ってたけど、やっぱり間近で見ると絵の具の重ね方とかがよく見えて、「こんな風に描いてんだ」ってのが分かるし。絵に込められた意味は分かったり分かんなかったりだけど、分かんなくても目を引くものを描いてると思うし、だからこんなに人気があるんじゃないの? パッと見て、「うわっ、なんか変だし気持ち悪いけど、面白い!」っていうコマーシャリズムがあって、だからこそ商業的にも成功したんだろうなとは思った。

みつぼり:アクセサリー作ってたりとかな。

いの:ディズニーと組んだりアルフレッド・ヒッチコックと組んだり、フットワークが軽いよね。

さいとう:あとねー、美術館ってさ、周りの人が話してるの聞くのが結構面白いよね。

みつぼり:それはある。

いの:美術館でしか出会えない人種がいるよね。

さいとう:こいつムカつくこと言ってんなーとか、見た目からして凄いのいるなーとかさ。人間観察が楽しい。

みつぼり:そういえば思い出したんだけど、前職の関係で千葉県の君津市にいた時、「ダリ」って名前の飯屋に行ってさ、壁一面にダリの顔写真がバンバン飾ってあんの。

いの:きっついなあ。

みつぼり:飯食ってる間、ずっとダリが変顔してこっち見てくんの。しかも君津とかいうクソ田舎のくせにチャージ料ちゃっかり取ってくるしさ。

さいとう:どんな飯が出てくんの?

みつぼり:いやもう普通のピッツァとかパスタとかですよ。

いの:ダリなのにスペイン料理ではないんだ?(笑)

みつぼり:スペイン料理ではなかったよ。

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エントリーNo.2 『鈴木其一 江戸琳派の旗手』(サントリー美術館

鈴木其一(すずききいつ・1796~1858)は江戸時代後期に、江戸琳派の優美な画風を基盤にしながら、斬新で独創的な作品を描いた画家として近年大きな注目を集めています。その其一の画業の全容を捉え、豊穣な魅力を伝える初の大回顧展を開催します。
江戸時代初期の京都で俵屋宗達(たわらやそうたつ・17世紀前期に活躍)が創始した琳派は、尾形光琳(おがたこうりん・1658~1716)により、さまざまな流派が活躍した江戸時代絵画の中で最も華麗な装飾様式として確立されました。光琳が活躍した時期の約100年後に、江戸の地で琳派の再興を図ったのが酒井抱一(さかいほういつ・1761~1828)です。抱一は京都の琳派様式からさらに写実的で洗練された画風を描くようになり、その新様式はのちに、京都に対して「江戸琳派」と呼ばれています。
そのような江戸琳派の祖・抱一の一番弟子が其一です。其一は寛政8年(1796)、江戸中橋に誕生しました。文化10年(1813)、数え年18歳で抱一に入門。4年後に兄弟子で姫路藩酒井家家臣の鈴木蠣潭(すずきれいたん・1792~1817)の急死を受け、養子に入り鈴木家の家督を継ぎました。
文政11年(1828)、其一33歳の時に抱一が没して以降は、一門の中でも圧倒的な存在感を示し、その作風は次第に師風を超え、幕末期にかけて大きく変容を遂げます。とくに30代半ばから40代半ばにかけてはダイナミックな構成や明快な色彩を多用し、新たな其一様式が築かれました。さらに晩年にはより挑戦的で自由な作風を開き、近代を予告するような清新な作品も少なくありません。
このように、抱一の実質的な後継者としての自負、光琳に連なる琳派画家としての誇り、さらに酒井家家臣という立場が上質で機智に富む画風を育み、多くの其一画が大名家や豪商の厚い支持を得ました。
本展では抱一画風を習得する門弟時代、躍動感溢れる作風を次々と手掛けた壮年期、息子・守一(しゅいつ)に家督を譲った晩年と、其一の生涯と画風の変遷を丁寧に追います。また其一は多くの弟子を育成して江戸琳派の存続に大きく貢献しており、近代まで続くその系譜も辿ります。まさに「江戸琳派の旗手」として目覚ましい活躍をみせた其一。広く知られた其一の名品や新出作品など、国内外からかつてない規模で作品が一堂に揃うこの展覧会は、江戸の画壇を豊かに彩った其一画の魅力とその展開を、存分に堪能していただける貴重な機会となります。

公式サイトより)

11時半頃 サントリー美術館へ向かう道中

みつぼり:ところでいのくん、琳派って何?

いの:なんか、琳派の「琳」は尾形光琳の「琳」らしいんだけど。元々、江戸時代のはじめに、大阪で尾形光琳琳派を作り上げて、それを鈴木其一の師匠、酒井抱一が江戸に持ってきたらしいんだよね。

みつぼり:もう琳派って聞くとリンパマッサージのエッチなイメージしか湧かないんだけど。

さいとう:そもそもリンパマッサージは別にエッチなものじゃないからな。

いの:で、その琳派が・・・。

みつぼり:ごめん、江戸琳派って言ってもらっていい?どうしてもハゲのおっさんしか浮かんでこないんだよねw

いの:SODの見過ぎでしょ・・・。で、その江戸琳派の第一人者の一番弟子が、今回の鈴木其一さんなわけですね。

さいとう:あまり名前聞かないよね。

いの:俺もはじめて聞いた。

みつぼり:尾形光琳ってのはそもそもどんな絵を描く人なの?

さいとう:獅子っぽいの描いてなかった?(※たぶん狩野永徳の「唐獅子図」)

いの:それはたぶん違う人かな? この絵見たことない?(手元の本から「燕子花図」を見せる)

さいとう:ああ、見たことある。

みつぼり:この人がリンパの伝道師なんだ。

さいとう:(無視して)屏風画みたいな感じね。

いの:そんな感じそんな感じ。

みつぼり:サントリー美術館ってのははじめて聞いたんだけど、なに、プレモルとか買えんの?

さいとう:サーバー背負った姉ちゃんが館内歩いてるんじゃない?w

 

(軽く道に迷って東京ミッドタウンに到着)

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みつぼり:こんなきらびやかな場所でGAPのパーカー着てるの俺ぐらいなんだけど。

いの:完全に俺らの居場所ではないよねここは。

さいとう:(「虎屋」で和菓子を買って)東京ミッドタウンのポイントカードはお持ちですかって聞かれたけど、こいつぜってえ持ってるわけねえって分かって言ってきてるもん。

みつぼり:間違いないね。

いの:はい、着きました。サントリー美術館です。

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みつぼり:渋み。

さいとう:渋みあるねー。

みつぼり :鈴木其一スマホカバーとかあったらお揃いで買っちゃう?w

さいとう:不思議なこと言うなよ。

いの:よし、ほんじゃいきますよ~。

 

 ~1時間ほどで展覧会を見終え、感想タイム突入~

 

いの:さてさて、いかがでしたでしょう。ダリ展と逆の順で発表しましょう。

さいとう:俺は・・・あんまり面白くなかったね。なんだろ、絵の余白の多い構図とかさ、省略された描き方とか、そういうのが見てて好きだと思えなかったんだよね。人や動物の目なんかもすごい簡単に描かれてるじゃん。そういう省略こそがワビサビなのかもしれないけど、それが分かるにはまだ修行が足りなかったかなあ。

みつぼり:出た後に「はぁ~」ってため息ついてたもんね、さいとうくん。

さいとう:客層もね、品のいい方々ばっかりで、そういうのにやられちゃったみたいなところもあるよね。

みつぼり:いのくんは?

いの:思った以上に楽しめた。

さいとう:へぇ~。

いの:それこそ、花鳥風月みたいな、掛け軸で飾られようなる格式の高い感じのものばっかりだと思ってたんだだよね。でも実際に見てみたらさ、羽子板とか凧とか絵馬とか、そういう日常に紐づいた色んな媒体で創作がされてて、思った以上にカジュアルなものだったんだってのが分かって面白かった。これだけバラエティ豊かな媒体で描かれてる楽しさは、ネットで画像拾っただけじゃ分からないよね。屏風絵の立体感とか、平面の絵で見せられても全然気づけないところだからさ。美術館で見る意味がある展示だったと思う。

さいとう:なるほど。みつぼりは?

みつぼり:俺はもう、めっちゃくちゃ良かったです。一人でもう一回行ってもいいくらい。

いの:おお~。

みつぼり:さいとうの言うように確かに日本画として簡略化されてるんだけど、でもこれはすげえ観察してないと描けねえよなって思う部分がいっぱいあってさ。藤の花の絵の色使いなんか見ても、これは花をよく知らないと描けないと思ったし、動物の絵の細部を見てても、ああこの人は本当に生き物が好きなんだなって。どれだけ盛り込めるか、どれだけ削いで見せたいものを見せるかっていうのがハッキリしてるんだよね。あとはね、代表作の「朝顔図屏風」なんかもそうだけど、ああやって照明落として見ると、金屏風ってのはあんなに映えてさ、朝顔のひとつでも立ち上がらせてくれるんだなぁ、すげえって思ってね、本当に良かったです。

いの:「朝顔図屏風」のとこで、聞きたいって言うから俺の買った音声ガイド聞いてたよね。どうだった?

みつぼり:うるせえって思った。

さいとう:なんで(笑)

みつぼり:小賢しいって。狩野派に影響を受けて云々とか知らんと。

いの:まあ、音声ガイドは基本そういうものだから(笑)

みつぼり:あとはね、解説文にも書かれてたけど、芸術として高めてる一方で、当時の貴族とか大名とか豪商向けに売る縁起物とかさ、アートとして作ったものから落として描いてるようなところも含めて、大衆芸術なんだなってのも分かって、面白かったですね僕は。途中からリンパマッサージとか言って茶化す気持ちが失せたよね。

いの:水の表現がすごい好き。

みつぼり:ああー、いいね。

いの:躍動感が伝わるんだけど、同時にそこにずっと滞留しているような感じ。日本画って永遠とか無限とか、そういうものを絵の中に落とし込もうとしてるのかなぁというのは凄く思った。

さいとう:やっぱり仏教の影響からなのかね。

いの:ベースはそこなのかもね。

みつぼり:もうなんかね、日本画こんな素晴らしいなら、春にやってた伊藤若冲展にも、なんで俺行かなかったのかなーって。

いの:死ぬほど混んでて人の頭しか見られなかったらしいけどね、あれは。

 

※『鈴木其一 江戸琳派の旗手』は、東京での展覧会は終了しましたが、2016年11月12日から姫路市立美術館、2017年1月3日からは京都府細見美術館に巡回します。

 

(文責:いの)