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ロク-リンシャ

単調な日常を維持するあなたへ捧ぐほんわかマガジン

座談会:『絶対に見るべき最強の展覧会はこれだ!アートランナーが往く東京美術館マラソン2016秋』 ~結果発表~

美術館マラソン、いよいよ最終回!

ついに、2016年秋最強の展覧会が決まります。

2017年の正月に決まって何が悪い!

 

21時頃。アメ横の水タバコ専門店にて。

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初体験の水タバコに、しばし舌鼓を打つ一同。

アップルミントとココナッツバニラを注文。

感想は、「鼻の中がしっとりする」「いの君が吸ってると現地の中毒者みたい」「いの君蛇使いみたい」「いの君だけアヘンやってない?」などでした。

 

みつぼり:いの君、投票のルールをもう一度まとめてもらっていい?

いの:はい。えー、5つの展覧会に1位から5位までそれぞれ順位を付けていってください。得点は、1位が5点、2位が4点、3位が3点、4位が2点、5位が1点となります。合計得点が最も高い展覧会が、最強の展覧会です。

さいとう:その最強って概念がよく分からないけど。頭悪そうってのは分かるけど

いの:(無視して)じゃあまずは、さいとう君からランキング発表をどうぞ!

さいとう:はいはい・・・。

 

<さいとうのランキング>

5位(1点)鈴木其一 江戸琳派の旗手(サントリー美術館

コメント:非常にピンとこなかったね。

4位(2点)宇宙と芸術展(森美術館

コメント:あまりにも他の展覧会とレベルが落ちる。でも単体では笑える展示もあったし、体感系の展示は現代アートをよく知らない自分にとっては新鮮な部分もあった。流星刀は最高。

3位(3点)平安の秘仏-滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち(東京国立博物館

コメント:昔の人たちがひとつひとつ大事にしてきた仏像を、あれだけ一堂に会して好き勝手見られる優越感のような面白さ。絵画を見比べるのはなかなか難しいけど、仏像はそれができる。好みの子(薬師如来坐像)にも出会えました。

2位(4点)ゴッホゴーギャン展(東京都美術館

コメント:ゴッホの絵はやっぱり好き。音声ガイドを聴いていれば、もっと展覧会の世界観にのめり込めたのは間違いないので、もったいないことをしたなーという感じです。

1位(5点)ダリ展(国立新美術館

コメント:中二病的な妄想が湧いてくるのが楽しかったし、淫靡な世界観が好みだった。映像や宝石の展示もあって、マルチな活躍をしていたことが分かったのも面白かった。

 

<みつぼりのランキング>

5位(1点)宇宙と芸術展(森美術館

コメント:他の展覧会は、「ここが良かった」と言えるポイントがあったけど、これに関しては何も無かった。

4位(2点)平安の秘仏-滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち(東京国立博物館

コメント:単純に、他の展覧会に比べると展示数も少ない分、楽しみどころも少なかった。木彫りの作品に関しては特に、仏像さんのお顔立ちも魅力に欠けるところがあって、それが粗削りで味わい深いのかもしれないけど、それを含めて楽しめるほど、まだ仏像の見方がよく分からない。

3位(3点)ダリ展(国立新美術館

コメント:絵で表現しようとしてることが読み切れないし、絵そのものもあまり引っかかるところが無かった。これはもう好みの問題だけど。展覧会内でのダリの人物そのものへの踏み込みが少ないから、絵からすべて読み解いていくしかないのが辛かった。事前に人物像については予習が必要かもね。

2位(4点)ゴッホゴーギャン展(東京都美術館

コメント:母親の高校時代の友達が、美術館の館長の娘だったのもあって、その流れで家にゴッホゴーギャンの画集があったんすよね。それで慣れ親しんでたから、特にゴーギャンを生で見れたことの感動があった。やっぱり実際に見て迫力があって、素養が無くても楽しめるから、見ておいて損は無いんじゃないですかーってところで2位ですね。それと、1つ1つの絵にしっかり解説が書かれてたのも丁寧な展示だと思った。関係性云々ってところはあまり入り込めなかったかなー。

1位(5点)鈴木其一 江戸琳派の旗手(サントリー美術館

コメント:日本画ってほんと素晴らしいと思った! あれが当時支持されて、今もなお残っている理由に本当に感じ入ることができる展示だったというか。俺みたいに美術の素養が無くても、直感的に語りかけてくるものがあって、楽しかったですね。もう1回行ってもいいと思えた。美術館に行って、「一緒に行った人と共有できて、なんとなく楽しかった」くらいなら以前もあったけど、例えばライブに行った後の「すげえ気分良かったな!」ってのは、今まで美術館では感じたことが無くて。それが鈴木其一展はね、それに近いものがあったね。素晴らしいです。

 

<いののランキング>

5位(1点)平安の秘仏-滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち(東京国立博物館

コメント:あそこで仏像を見てもしょうがないと思った。現地の寺で、秘仏一斉公開としてやればいい話で、作品として東京に持ってこられても・・・という感じ。

4位(2点)宇宙と芸術展(森美術館

コメント:個々に見ていけば、光るものもある。とにかくコンセプトが全然ダメ。宇宙ってもっとワクワクするものじゃん。もっと俺はワクワクしたかったよ。流星刀は最高。

3位(3点)ダリ展(国立新美術館

コメント:もっとダリって面白い人だったはず。ダリを最大限に楽しむなら、エンターテイナーでありお騒がせ有名人だった彼の、人としての魅力について描き出すのが欠かせないのでは。作品だけが高尚に飾られても、どうしても片手落ち、消化不良感は否めない。

2位(4点)鈴木其一 江戸琳派の旗手(サントリー美術館

コメント:1位と迷ったけど、この位置で。今回一番発見があったのがこの展覧会。浮世絵と比べて敷居が高いと感じていた日本画が、こんなに面白いものだったとは! お堅いと感じていた日本画も、よくよく見るとバラエティ豊かだし表現も楽しくて、我々はすごく豊饒な文化を下地に今を生きてるんだなあという感慨がありました。

1位(5点)ゴッホゴーギャン展(東京都美術館

コメント: 最も心を動かされたという意味で1位。1人の人間としてのゴッホゴーギャンへの共感により、展覧会の世界にぐいぐい引き込まれていった。2人とも、上手くいかないことの方が圧倒的に多かった人生だろうけど、それでもこんな友人と出会えただけでも、だれが何と言おうと幸せだよねっていう。死ぬ間際に、「ロクなことがない人生だったけど、でもあいつとアルルで過ごした2か月間は確かに輝いてたなあ」って思えたのなら、それはゴッホゴーギャンにとっても、彼らの絵を見る我々にとってもある種の救いだし、誰かとこんな魂の繋がりを持ちたいって、みんなどこかで求めてるんじゃないの!? それでもって、共同生活が2か月で終わった後、ゴッホゴーギャンに送った手紙の破壊力ですよ。「私たちはお互い好き同士なのだから、またやり直せると思います」だって・・・関係性萌えの極致だよねぇ。もはや絵の感想じゃない。でも展覧会としては最高だ。

 

各自のランキングは以上。

それではついに、最終結果の発表です!

 

第5位 宇宙と芸術展(森美術館) 5点

第4位 平安の秘仏-滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち(東京国立博物館) 6点

第3位 鈴木其一 江戸琳派の旗手(サントリー美術館) 10点

第2位 ダリ展(国立新美術館) 11点

第1位 ゴッホゴーギャン展(東京都美術館) 13点

 

というわけで、2016年秋最強の展覧会は、ゴッホゴーギャン展(東京都美術館)に決まりました!!おめでとうございます!!

 

ーーーー

 

さてさて、いかがでしたでしょうか。

芸術オンチ達の美術館マラソン、楽しんでいただけましたでしょうか。

個人的にはぜひ、2017年春頃にまた第2回をやってもいいと思ってるんですが、他の2人からは猛反対されています。 楽しいのに。このブログに触発されて、自分も美術館マラソンやったよという人がいたら、ぜひご一報ください。ブログにあげるのなら、展覧会の会期中にアップするのがおススメです。

ところで、我々ロクリンシャは、元々は大学の文芸サークル仲間が集まって結成されています。小説も、音楽も、絵画も、なんでもそうですが、アウトプットされるものは違えど、根源的な表現が生まれる瞬間というのはそう変わらないのではないかと思います。チャネリング霊媒じゃないけど、何か(例えばそれは神様だったり、言葉では掴めない何かだったり)に触れよう、近づこうとした時、表現ってやつが生まれるのだと思います。その表現は時に日本画の水や動物の躍動感であり、印象派の心象風景を描き出そうとする論理であり、意識の外に目を向けたシュルレアリストの挑戦であり、隕石を刀に加工しようとする閃きとロマンであり、一本の木と向き合う彫り師の祈りだったりするのです。たぶん。今回の5つの展覧会も、異なる時代、異なる国、異なるジャンルであれ、芸術を通して手を伸ばそうとした向こう側にある、言葉にならない「何か」は、実は5つともそう変わらない「何か」だったのではないでしょうか。何百年、何千年先の人々も、表現の形は変わっていっても、きっとその「何か」に手を伸ばし続けているのだろうなと思うと、まったく人間ってやつはという気持ちになります。やれやれです。

そういえば、当初の問題提起としての、『上手い・ヘタ、かっこいい・ダサい、シコれる・シコれない』という「ゆりえ式」(※この単純明快な、本能だけに従った評価方法をロクリンシャでは「ゆりえ式」と呼んでいます。この漫画が嫌いだ!2016で扱った『お嬢と東雲』を擁護する際に、「でもこの場面のお嬢可愛いよ」という全く脳みそを使っていないセリフが僕の口から連発されたことから、作者の奈院ゆりえ先生にちなんで命名されました)な見方から脱却し、知性的な目を養うことは果たしてできたのでしょうか。結果としては、やっぱりまだまだ「ゆりえ式」からの卒業は難しかったですね。でもだからと言って、積み重ねられたものがある芸術というものに対して、きちんと学問を修めなければ、「好き」も「嫌い」も言えず身動きが取れなくなるのもまた違うと思うんです。だったら「ゆりえ式」で物を見るのも案外悪くないし、そうやって今回、自分たちなりに展覧会を楽しめたじゃないか、それでいいんじゃないかと、そう思う次第です。

 

最後に、みつぼり君の一言でお別れです。

 

みつぼり:これ、座談会って言うより、ただ3人で美術館を回った楽しい祝日じゃねえの?

 

(文責:いの)

座談会:『絶対に見るべき最強の展覧会はこれだ!アートランナーが往く東京美術館マラソン2016秋』 ~ゴッホとゴーギャン展編~

企画の趣旨はイントロダクション参照。
美術館マラソン、ついに終着。

エントリーNo.5 『ゴッホゴーギャン展』(東京都美術館

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フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)とポール・ゴーギャン(1848-1903)。19世紀末に活躍し、今なお世界中の人々に愛されてやまないこの二人の画家に焦点を当てた、日本初となる展覧会を開催します。
オランダの牧師の家庭に育ったファン・ゴッホと南米ペルーで幼年期を過ごしたゴーギャンは、生い立ちや性格だけではなく、絵画表現も大きく異なります。ファン・ゴッホは現実の世界から着想を得て、力強い筆触と鮮やかな色彩による作品を生み出し、ゴーギャンは、装飾的な線と色面を用いて、目には見えない世界をも絵画に表現しようとしました。1888年、彼らは南仏アルルで約2カ月の共同生活を送ります。ともに制作し、時には激しい議論を重ねながら刺激を与え合いました。
本展は、ファン・ゴッホゴーギャンの初期から晩年にわたる油彩画約50点を含む約60点を展示します。二人の画家の特徴を浮き彫りにし、その関係性と芸術性に光を当てます。

公式サイトより)

16時30分頃、展覧会に入場。

さいとう:音声ガイド、声優の杉田智和小野大輔がやってるんだ。

みつぼり:完全にターゲット狙いすましてるよね。

いの:杉田がゴーギャン役、小野Dがゴッホなんだね。

みつぼり:しっかりマーケティングしてきてるねー。

さいとう:やっぱりゴッホゴーギャンってのは、その界隈では鉄板のカップリングなのかね。

いの:Pixivで確認したら、2、3枚くらいしかカップリングのイラストは無かったけど。

さいとう:確認してるのかよ。それは何、ゴッホの切り落とした耳をペロペロするゴーギャンみたいな。

いの:そこまでアバンギャルドではなかったよ(笑) アルルの麦畑で2人で寝そべってた。今回の展覧会は、その2人のアルルでの共同生活時代が主軸にあるらしいから、色々と妄想が捗りそうですな。

 

~1時間ほどで展覧会を見終え、アメ横に向かう一行~

 

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いの:いやー、もう夜ですよ。ほんとにね、1日いましたよ美術館に。開館から閉館まで!

みつぼり:自分の人生において、こんな1日を過ごす日が来るとは思わなかったよ。

さいとう:やれば出来るもんですねえ。

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 18時。アメ横の音楽のボリュームがでかい串カツ屋にて。

 

さいとう:ほい、じゃあ『ゴッホゴーギャン展』感想戦いきましょうか。いのから。

みつぼり:いの君、BGMうるさいから声張らないと聞こえないよ。

いの:えーっと、じゃあまず一言。めっちゃ良かったんじゃないですか!?

さいとう:ほう。

いの:それこそ有名なさ、ゴッホで言えば「ひまわり」とかさ、ゴーギャンで言えば「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」みたいな、超メジャータイトルは無いんだけどさ、じゃあ何が良いのかと言えば、やっぱりゴッホゴーギャンの2人の関係を、それぞれの作品を通して浮かび上がらせるっていう展覧会のコンセプトが、もうばっちりキマってたんじゃないでしょうか。

みつぼり:ふむふむ。

いの:一番最後に展示されてたゴーギャンの絵、ここでそれまで散りばめられていた物語が一気に集約されていくあの感じ、お見事としか言いようがない。だってもうさあ、ゴッホが死んで11年後にさ、わざわざフランスからひまわりの種を取り寄せて育てて、それを椅子に乗せてゴッホに見立てて描く(「肘掛け椅子のひまわり」)とかさぁ!

さいとう:あれはおいしいネタだよなぁ。

いの:おいしいでしょう! しかも、共同生活時代にゴッホが描いた「ゴーギャンの椅子」って作品がこの伏線になってるわけですよね! いやー見事な伏線回収ですよ。「ゴーギャンの椅子」は、椅子の上に置かれたろうそくと本をゴーギャンに見立てて描いた作品だけど。「肘掛け椅子のひまわり」と「ゴーギャンの椅子」、この2点を持ってこれることが決まった時の、企画者のガッツポーズが俺には見えたね。

みつぼり:いの君、そういうロマンチックなものに弱いもんね。

いの:技術的なところは分からないからねー。そういう物語性に頼ってしまうところはある。それでもゴッホの絵は単体で見てもまだ分かりやすいんだけど、ゴーギャンってだいぶ難解じゃないですか。

さいとう:そうだね。

いの:でも、ゴーギャンというキャラクターを理解した時、そんなゴーギャンが描いた絵だと思うと、理解はできなくてもなんとなく愛おしく感じられてくるんだよね。その絵を描いてる時のゴッホとのやりとりとか妄想したり。

みつぼり:腐女子かお前は。

いの:ゴーギャンツンデレゴッホヤンデレなんだよね。ゴッホは「こんなに好きなのになんで分かってくれないの!?」って感じだし、ゴーギャンはつれない態度を取ってるけどなんだかんだでゴッホのこと大好きなんだよね・・・。

さいとう:妄想膨らみすぎだろ。なに、音声ガイドでも杉田と小野Dでそんなイチャコラやってんの?

いの:そんなにあからさまではないけど(笑) ちゃんと展覧会の音声ガイドから逸脱してないけど、でもそれを聴いた俺の中の腐女子はそう言ってる。だからねー、そんなわけで完全に物語の中に引き込まれてたから、最後の絵の前で俺、ちょっとだけ泣いてた。

さいとう:まじか(笑)

いの:昔、三谷幸喜の『コンフィダント・絆』っていうゴッホゴーギャンの出る舞台を観て、それで余計にイメージが膨らんでる部分もあるかもしれないけどね。まあ、大きな目玉となる作品があるわけではない展覧会のアプローチとして、物語性を押し出して、展示構成から音声ガイドまで、きっちり筋の通ったコンセプトを貫き通したというのは、展覧会の作りのひとつの答えとして100点満点に近いんじゃないでしょうか。良かった。以上です。

さいとう:絶賛ですな。俺も良かった。でも俺は音声ガイド買ってなくて、途中でこれは音声ガイドがあった方が絶対に面白いし入り込めるってことに気づいてさ。買おうかとも考えたんだけど、結構進んじゃってたから戻るのが面倒で結局買わなかったんだけどね。見終わっていのの話聞いたら、やっぱり聞けばよかったと思った。実際ゴーギャンの人物像とか、いのが言うほど見えてきてないからさ。だから俺のミスで楽しみきれなかったのは心残りかな。あとはねー、ゴッホの絵は実物見るとやっぱりいいねー。

いの:厚塗りで絵の具が浮き出してる質感がいいよね。

さいとう:サインもね、塗りに沿って書いてあったりするのよ。

みつぼり:そんな細かいところまで見てたんだ。

さいとう:そうそう。サインひとつとっても流れを意識して書いてるんだなって気づけて、楽しかったねー。ゴーギャンはちょっとまだ、よく分からない。タヒチに惹かれてるところとかも。

いの:音声ガイドで言ってたけど、ゴーギャンは生まれがペルーなんだって。

さいとう:ああー、なるほどね。

いの:だからああいう、南国的な世界観、未開の地に住む人々にシンパシーを感じるところがあるんじゃないかね。

さいとう:そのあたりの話も、掘り下げていくと面白そうだなとは思うんだけどね。でも今回はあくまでゴッホゴーギャンが主題だから、タヒチゴーギャンタヒチとフランスみたいな話は軽めでいいのかな。まあ、とにかく本物のゴッホの絵を見れたのは良かったという、そんな感じです。

みつぼり:なるほど。じゃあ最後は僕ですね。結論から言うと、楽しかったことは楽しかったです。でも、ゴッホは僕あんまり得意じゃないんだと思う。芸術の作品なんだろうなってのは分かるんだけど、あんまり入ってこなくて、どっちかというとゴーギャンの方が良かったですね。背景とかは分かんないんだけど、タヒチのチョコレートブラックの肌の人たちをモチーフにしてるってのはすごく好きでさ。最後の方に展示されてた「タヒチの3人」がすごく良くて、ずーっと座って眺めてた。

いの:あれは良いよね。

みつぼり:フランスで育った西洋人の画家さんが、自分の中のモチーフを求めて、南の島のタヒチに行って、死の間際はさらに原始的なものを求めて、もっとよく分かんない島に行ってるわけでしょ? そういうものを求めて生きた芸術家の流れが追えたのはすごく良くて、総合的には楽しく見れましたね。

いの:南国に自分の中の答えを求めるみたいなのはさ、みつぼり君も離島に行きたいとか、四国で農業やりたいとか言ってるけどさ、そういうところでシンパシーを感じるものが少なからずあるのかな。

みつぼり:かもしれない。昔からそうなんだけど、都会的なものを享受はしていても、本質的には人間も結局は動物なんだから、最終的に追い求めるものは風景とか自然とか、人知を超えたものの中にしかないでしょというのが持論としてあるからねー。

さいとう:なるほどね。ゴッホはどう感じた?

みつぼり:ゴッホに関しては、自分の中でピンときてない部分もあるけど、その絵に込められてる意図とか背景とか考えるよりも、これはこういうものだなーって、その絵だけ見て自分がどう思ったかって時に、力強い筆致でメリハリが効いてて楽しいなあとか、そういうものはやっぱりあったよね。

 

そんなわけで、無事すべての展覧会を制覇したロクリンシャ。

果たして激戦の末、最強の座を手にするのはどの展覧会なのか。

次回はついに最終投票です! お楽しみに!

 

※『ゴッホゴーギャン展』は、東京都美術館ではすでに閉幕しましたが、2017年1月3日からは愛知県美術館でスタートします。

 

(文責:いの) 

このマンガがスゴい2016が気に入らないから俺が人に教えたいと思った2016年のコミックベスト10発表する

 

どもども。

座談会記事の更新は進めない割に、こういうヨコミチ記事には積極的なみつぼりです。

 

いやーこのマンガがスゴい2016、発表されましたね。

 

タイトル通りなのですが、まあ正直結果の内容はどうであっても結局気に入りませんよね。

 

「なんであのマンガが下位にすらランクインしてねーんだよ!節穴ども!!!!!くそが!!!!!」にはじまり、「発売日翌日に俺が絶賛して友人に貸したあのマンガが上位に食い込んでるのは、まーーーーーーーーーーいいっちゃいいけど、あれは俺だけが知ってる面白い漫画だったからこそ俺のなかでの価値が高かったのに、『このマンガがスゴい第×位!!』みたいな箔がついたらもうそれは俺だけのものじゃなくなるから、俺にとっての価値がなくなるわ!!くそ!!!!!!気にいらねーーーーーーーーーー」的な感慨まで、まあ結局どう転んでも面白くないんですよ。こじらせてますから。

 

それはそれとして。せっかくこういうブログみたいな発表の場があるので、俺のマンガ2016ベスト10を高らかに発表いたします。

 

選考基準は、僕が2016年に読んだマンガのなかから、すっげー面白いと感じたものを選定するという感じでございます(連載開始・単行本発売が2016年度というわけではないので結構掘り起こしもあるかもです)。

 

ではさっそく、以下10位からサクサク発表します。

はずれなしやで!!!!!!!!!!!!!

 

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座談会:『絶対に見るべき最強の展覧会はこれだ!アートランナーが往く東京美術館マラソン2016秋』 ~平安の秘仏-滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち編~

企画の趣旨はイントロダクション参照。
アートランナーたちは上野を駆け抜けます。

エントリーNo.4 平安の秘仏-滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち(東京国立博物館

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賀県甲賀市に所在する天台宗の古刹、櫟野寺(らくやじ)には重要文化財に指定される平安時代の仏像が20体も伝わります。
その数は、優れた仏像が数多く残る滋賀県でも特筆されます。本展は、20体すべてを寺外で展示する初めての機会です。本尊の十一面観音菩薩坐像は像高が3mもある圧巻の作品で、普段は大きく重い扉に閉ざされる秘仏です。重厚感ある堂々とした姿ですが、美しい顔立ちは、見る人に安らぎを与えることでしょう。その十一面観音とともに2.2mある薬師如来坐像が並ぶ様子は壮観といえます。他にも、11体の観音や、どこか親しみのある毘沙門天立像、文治3年(1187)に造られたことが知られる貴重な地蔵菩薩坐像なども出品され、櫟野寺に伝わる平安彫刻の傑作を一時にご覧いただける展覧会です。

公式サイトより)

15時半頃、上野公園を歩く一同。

みつぼり:ようやく、肩身の狭い街から抜け出した気がする。

さいとう:そうだねー。

みつぼり:俺らみたいなのも受け入れてくれる、懐の深さを感じるよね、上野は。

いの:御仏のように懐が深いよね。

さいとう:次の展示は何? 仏像以外にも何か見れたりすんの?

いの:たぶん仏像だけじゃない? それも櫟野寺って寺から持ってきたやつだけ。ストイックだよね。

みつぼり:『宇宙と芸術展』のある意味対極だよね。

いの:それだけ自信があるってことなのかな。よし、行ってみよう!

 

※展示室内の構造について、簡単に説明。中央に今回の目玉である3.12メートルの十一面観音菩薩坐像が鎮座し、それを取り囲むように19体の仏像が並ぶ。寺外初公開の秘仏であり、それら全て重要文化財である。その中でも、十一面観音菩薩坐像の真後ろには、会場内で2番目に大きい2.22メートルの薬師如来坐像があり、周囲の仏像の中でもひときわ存在感を放っている。

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~40分ほどで展覧会を終え、感想タイム突入~

 

いの:お疲れさまでした。えーっと、とりあえず順番は最初に戻って、みつぼり君、感想を。

みつぼり:うーん、あんまり、金払って見るほどでもなぁ、信仰心が無いからかなぁ。思ったのはですね、仏様の顔の彫り方に凝ってる感じは無かったですね。仏様の表情見て、細かいなぁ、美しいなぁとかは無くて。十一面観音菩薩坐像はさすがに立派だと思ったけどね。京都なんかで仏像見た時はもっと素晴らしいなと思ったんだけど、まあ、こんなもんかなと。なんだろうね、背景とかがよく分からないし、別に著名な人が彫ったわけでもないじゃん。何を取っ掛かりにして見たらいいか、よく分かんなかったよね。寺についての説明もあっさりしてたしさ。んー・・・可もなく不可もなくですね。

いの:元・国文学専攻らしい観点からとかは無いっすか。

みつぼり:もっと何か言いたいけど、出てこないっすねー。あそこに一堂に会して展示するほど素晴らしいものなのかも、俺にはよく分からなかった。だから、良くもないし悪くもない。以上!

いの:俺も大体、みつぼりと同じかな。最初懸念してた通りなんだけど、寺で見ないとよく分からん。東京国立博物館の、毎回、日本各地世界各地から、彫刻なり壁画なり兵馬俑なりを運搬してくるノウハウってすごいよねみたいなメタ的なことは思った・・・かな。十一面観音菩薩坐像は脚と胴体をバラバラにして運び出したんだって(公式ブログ参照)。肝心の仏像に関しては、まあ、仏像ってこういうものだよね、一般的にこうだよねっていう感じで・・・。

みつぼり:うん(笑)

いの:やっぱり、その場所ありきでないと語れない気がするんだよね。千年前のものが今こうして見られるのは、地元の人々の信仰心の積み重ねがあって大切にされてきたからこそなんだろうし。その土地があってその寺があって、それでもってその仏像があるっていう、土着的なものでもあると思うんだよね。

さいとう:それはそうだよね。

みつぼり:単なる芸術品として見るだけではなくってことか。

いの:そう。寺に出向いて、仏像の前に立った時に、千年前にも誰かが同じ場所で、同じようにこの仏像に手を合わせていたんだっていう感慨も込みなんじゃないかって。

みつぼり:ほー、ロマンチストですな。さいとう君はどうだった?

さいとう:俺もそんなにインパクトある感じではないと思ったけど、でもいのが言ってる通り、お寺で見る仏像ってオンリーワンで見ちゃうから、逆に言えば展覧会として一同に会して並べられると、「この仏像かわいいけど、この仏像は違うな」みたいに、それぞれ比較して楽しめるし、「俺はこれが好き」みたいな話をするのも面白いし、ああいう形で見るのもたまにはいいんじゃないのっていう。

いの:総選挙的な。たしかに推し仏を探す楽しみってのはあるかもしれない。

さいとう:俺は薬師如来坐像が好きで、あのちょっとふっくらした感じが、なんというか抱かれたいというか、あの膝の上に乗りたいみたいな気持ちになったね。

みつぼり:穏やかな顔立ちだったね。

さいとう:西洋彫刻のリアルな筋肉じゃなくて、ふっくらとした肉付きを彫ってるのがいいよね。当時からしたら、ふっくらとした人は豊かさの象徴だったんだろうし、極楽浄土のイメージと重なったんだろうね。

いの:そうなんだろうね。

みつぼり:さいとう君、デブ好きだから。

いの:そうなんだ。

さいとう:デブ専ってことじゃなくて、存在としてのデブが好きというか。

いの:それはよく分からないけど。

さいとう:そうそう、あと気になったのは、目玉の十一面観音菩薩坐像の展示方法。あれ高いとこに置きすぎだろっていうのはちょっと思ったね。

みつぼり:十一面部分を楽しむんだったら、2階に上がって見れるとかあればよかったかもね。

さいとう:下からじゃ全体像見きれないし、あとはすごい見下されてる感じがした。仏ってそういうものなのかもしれないけど。

みつぼり:いや、仏は人に寄り添うものですよ。そういえば音声ガイドは誰がガイドしてたの? 瀬戸内寂聴

いの:なんでだよ(笑) 中年の女性アナウンサーみたいな人がメイン解説で、ところどころでいとうせいこうみうらじゅんのトークが挟まってる。

さいとう:(笑)

みつぼり:好きだと思うよあの人たちは。

いの:実際に櫟野寺に行った時のことを話してたので、お寺の雰囲気を知りたい人は聴いてもいいんじゃないかな。

さいとう:そういえば見てる時にみつぼりとも話してたんだけど、秘仏ってのはなんで秘仏なのかね。せっかくいいものが寺にあるのに。プレミアム感?

みつぼり:そんな俗な理由~? 劣化するからじゃねえかと俺は思うけど。いの君調べといて。

いの:わかったわかった・・・。

 

というわけで、調べました。えー、我らが集合知ウィキペディアによると、秘仏の発生時期や要因の決定的な理由というのは明らかになっていないようで、日本史上最初に秘仏についての記述があるのは平安の古文書だそうです。

秘仏仏教圏の中でも特に日本に見られる傾向で、一説には神道の影響があったと言われています。神社の本殿のご神体(鏡とか)は、通常我々は見ることができないじゃないですか。拝殿からそこに向かって拝むだけじゃないですか。日本は神仏習合の時代が長く続きましたから、仏像に関しても同じように、神々しいものを軽々しく人目に晒すものではないという考えに至ったのではないかという説がひとつ。それから、密教系の仏像に秘仏が多いので、密教の影響もあるのではないかとのことです。

ちなみに、一切御開帳もされず、写真撮影もNGの絶対秘仏というのがあって、長野・善光寺阿弥陀三尊像、東京・浅草寺聖観音像あたりが有名だそうです。高野山金剛峰寺のかつての本尊・阿閦(あしゅく)如来像も絶対秘仏で写真もなく、1926年に火災で焼失したため、その姿は永遠に謎とのことです。なんだかロマンが広がる話ですね。

 

※本展示は会期が1か月ほど延長され、2017年1月9日までの開催となります。ただし、クリスマスイブから元日までは休館なのでご注意を。

 

(文責:いの)

座談会:『絶対に見るべき最強の展覧会はこれだ!アートランナーが往く東京美術館マラソン2016秋』 ~宇宙と芸術展編~

企画の趣旨はイントロダクション参照。

今回は六本木最後の刺客、『宇宙と芸術展』を駆け抜けます。

エントリーNo.3『宇宙と芸術展』(森美術館

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 森美術館は、2016年7月30日(土)から2017年1月9日(月・祝)まで、「宇宙と芸術展」を開催します。 宇宙は古来、人間にとって永遠の関心事であり、また信仰と研究の対象として、世界各地の芸術の中で表現され、多くの物語を生み出してきました。本展では、隕石や化石、ダ・ヴィンチガリレオ・ガリレイ等の歴史的な天文学資料、曼荼羅や日本最古のSF小説ともいえる「竹取物語」、そして現代アーティストによるインスタレーションや、宇宙開発の最前線に至るまで、古今東西ジャンルを超えた多様な出展物約200点を一挙公開。「人は宇宙をどう見てきたか?」、「宇宙という時空間」、「新しい生命観―宇宙人はいるのか?」、「宇宙旅行と人間の未来」の4つのセクションで構成し、未来に向かっての新たな宇宙観、人間観を提示することを試みます。2016年夏、六本木を宇宙の入り口として「私たちはどこから来てどこへ向かうのか」を探る旅となる本展にご期待ください。

公式サイトより)

13時頃 森ビルエレベーターにて

さいとう:ここの展示の予習は全然してないけど、一体どんな展示が見れるの? なんかテーマが漠然としてるんだけど。

いの:実は俺、1回来てるから知ってるんだけどさ。

さいとう:は?マジで?

みつぼり:2回来たいくらい良かったの?

いの:感想については、先入観与えたくないからね。まだ言わないでおきます。

 

 ~1時間ほどで展覧会を見終え、感想タイム突入~

 

みつぼり:えー、だいぶ時間が押してるので、上野に向かう電車の中ですが、感想戦やりましょう。まずいのくんから。

いの:はっきり言ってハズレだと思う。

みつぼり:2回見に行ったのに?

いの:べつにオススメしたくて今回の候補に入れたわけじゃないけど・・・このがっかり感を共有したかったというか。いや、俺ももっと楽しいものが見れると思ったんだよね、最初は。コンセプト的にはそそられるじゃん。宇宙みんな好きでしょ? でもさあ、いくらなんでもごった煮すぎません? 何を観せたかったのか全然みえてこない。途中、アートでもなんでもないただのガガーリンの写真とかあるじゃん。

みつぼり:あったね(笑)

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いの:宇宙開発の歴史について学ぼうってのならいいけど、そういう流れもくそもなくただ写真だけポンと置かれてもさあ。途中にあった中途半端な宇宙人コーナーみたいなのも、例えばさ、「人類は宇宙人をどうイメージしてきたのか」みたいなものを体系的に見せてくれれば、きっと興味深い展示になったと思うよ。内情は知らないけどさ、森美術館の担当者のみなさんが、「宇宙」ってでっかいお題だけ渡されて、各々「俺はこれやりたい」「私はこれ」みたいな感じで、好き勝手に収集したものを筋道立てずにそのまま見せられた感じ。

さいとう:そうだね。

いの:まああとは、初回に行ったときに調整中で見れなかったチームラボの展示が観れて、すっきりしたなと。腐すにしても目玉展示を見ずにというわけにもいかないので。

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みつぼり:あのゲームラボってのは有名な何かなの?

いの:それはゲーム雑誌ね。チームラボは、クリエイター集団みたいな人たちの会社で、こういう展覧会以外にも、イベントの舞台演出とか、神社のライトアップ手がけたりとか、子どもが気軽にアートと触れ合える企画なんかをやったりしてるとこ。

みつぼり:ちょっと前に、渋谷で岡本太郎の絵にらくがきしてた集団?

いの:あれは Chim↑Pom(ちんぽむ)。

みつぼり:あー、それそれ。久々に聞いたよ。

さいとう:カオス*ラウンジではなくて。

いの:カオス*ラウンジではない(笑) まあとにかく、チームラボの展示も含めて、期待外れな展覧会だったなあというのが率直なところです。次はみつぼり?

みつぼり:僕もいのくんと意見はほぼ同じ。観るべきところが無いってのが正直なところで、コンセプトに対する掘り下げがやっぱり弱い。でも一応は、ひとつひとつの物は良い物を置いてるんだろうという目で途中まで見てたんだけど、冷静になってみると、現代の画家さんの絵や立体物が、果たしてああいう場を貸し切って観せるほどの物を出してるのかっていう気持ちになっちゃって。もちろん、森美術館自体そういう、まだ価値の定まってないような先鋭的なアートを展示するのを強みとしているのは分かるんだけど。でも美術館の展示としてさ、例えばレオナルド・ダ・ヴィンチ天文学の理論の本があったけど、中身に触れるわけでもなく、ページ開いて「これがダ・ヴィンチ天文学の本です」で終わりじゃ、それは手抜きでしょ。

いの:うつろ舟(※江戸時代、茨城県の海岸で目撃されたと言われる、UFOのような謎の物体)の展示も、目玉展示のひとつだろうに、いい加減だったよね。

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みつぼり:あれも、裏打ちをするような資料とか文献とか、何も明示してないし置いてないわけだから、はっきり言って『ムー』を飾ってるようなもんであって。

いの:断片的なイメージの連続で、その先の知的好奇心を満たそうって需要に答えてくれないんだよね。家でディスカバリーチャンネル観てた方が良かった。

みつぼり:江戸時代の出版物から図版持ってきてるんだからさ、絵と一緒に書かれてる解説の現代語訳でも横に並べるくらいしないといけないでしょ。やっぱり企画倒れですよねーっていう。金払って行くもんじゃねえや。

いの:1600円は払えないよね。

さいとう:いや、お前は合わせて3400円あの展示に払ってるんだよな(笑)

いの:まあ、そうね(笑)

みつぼり:さいとうくんはどうだった?

さいとう:まあ、とっちらかり方は言わずもがなというか、文化祭か秘宝館みたい。ポイントポイントでテンション上がる展示はあったけどね。

みつぼり:たとえば?

さいとう:いや、もう完全に、流星刀なんだけど。

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 ※明治時代、榎本武揚の依頼により、富山県に落下した隕石を刀工の岡吉国宗が日本刀に加工したもの。2本作られた長刀のうちもう1本は、当時の皇太子(後の大正天皇)に献上された。

いの:俺もあれは良かった(笑) 榎本武揚にはロマンがあるよね。

さいとう:あと、でっかい日時計みたいなやつ(コンラッドショウクロスの「タイムピース」)、俺あれ10分くらい見てた。

いの:あれ良いかなあ。

さいとう:楽しかったよ。ボケーっと見れて。あと楽しかったのは、昔のアメコミの火星人襲来みたいなイラストに書かれた、荒俣宏の解説だとか。

みつぼり:確かに単体としては面白いかもしれないけどさー。あれがどこか地方でさ、福島市のUFOふれあい館みたいなところでやるならいいのかもしれないけどさ、六本木の一等地で1600円払って見るもんじゃないでしょ。

さいとう:そういう意味では、今回の5件の展覧会をまわる上で、ちょうど中間の箸休め的な感じで良かったんじゃないの。1600円は許さないけど。

いの:まあ、最後にひとつ擁護しておくとさ、森美術館自体は、結構好きな美術館ではあるんですよ。何度か足を運んでるんだけど、2012年の会田誠展とか、2015年のディン・Q・レ展とか、間違いなく良かった。図録買っちゃったし。同時に今回と同じくらい、何も得られず終わるような展覧会に出くわすことも少なくないけど。それでも懲りずにまた観に行ってしまうのは、テーマ設定が毎回バラエティ豊かで面白そうに見せてくるんだよね。美術館の出口に過去の展覧会のポスター飾ってあるけど、これ見てみたかったなぁって思うのいっぱいあるもんね。

みつぼり:ジャケ買いみたいなもんですね。

いの:そうそう(笑)ジャケ買いしたくなる美術館。

 

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 ※ 『宇宙と芸術展』 は一部撮影OKの展示がありましたので、その 展示物の中から写真を掲載させて頂いております。

(文責:いの)